パーソナリティー障害にある3つのグループを一つずつ見ていきます。まずは、一つ目、A群の中にある妄想性パーソナリティー障害は、どんなものなのか?毒親だったらどんなことをする可能性があるか?を見ていきます。
A群の特徴は、奇妙で風変わりな様子
このことからA群は、変わっていることだなというのがわかりますが、詳しく言葉の意味を調べると、
奇妙とは、様子が、普通とは違う、珍しい、不思議な様子。
風変わりとは、様子、性質、行動などが普通と違っていること。
奇妙という言葉を聞くと、珍しくて変わっていることだけど、ちょっと、怪しげで怖そうな気持ち悪ような得体の知れない感じもありますね。
そんな、奇妙で風変わりななA群の一つ目、
妄想性パーソナリティ障害(PPD Paranoid Personality Disorder)とは
基本的に人を信用しない。いつも自分が誰かに攻撃されるかもしれない、人が自分を利用する、裏切る、害する計画を立てていると思い込んでいる。
証拠や根拠が全くない場合でも、「誰かが自分を殺そうとしている」、「●●さんは、私に対しての嫌味で今咳ばらいをした」「裏では、みんな自分を嫌っている」「私を利用するためにあいつは近づいてきた」と思い込む。もし誰かが「手伝いましょうか?」と言うと「あの人は私ができないと思ってバカにしている」などと根拠もなく裏を読み、疑念を主張し続けるパラノイア(被害妄想)が大きな特徴。
自分が傷つけられたと思うと、相手を許さず、怒って反撃。他者を信用しないので、主導権を握りたがる。人と親密になりたがらず、秘密主義で誰にも秘密を打ち明けない。嫉妬深く、恋人、夫や妻がやっていることを調べるために根掘り葉掘り聞いて突っ込みまくる。人を信用しないし心を閉ざしていて心を開かないので、人と信頼関係を築くことができない。治療でも医者との間にラポールができないので、他のパーソナリティー障害に比べて治療が難しいそうです。
異常なほどの強い不信、疑念が特徴なので、家族、夫婦、恋人でも精神的に参ってしまって離れていってしまうでしょう。こういう人、普通にゴロゴロたくさんいますよね。今やっている趣味の世界でもそれらしき人を見かけます、おいおいどんだけ疑い深んだよ!みたいな。昔やってた占い鑑定で、結果で誰も悪意を持っていませんよというのが出ても全く信じない、ちょっとでも本当のことを言うと逆ギレしてくるという人もいっぱいいました。
毒親のように、ただ精神科に行っていないから、障害だと判明していないけど、実は精神障害だという人ってこの世の中にたくさんいると思います。そういう人に普通の解決法みたいなアプローチは、効かないし、かえって悪化させることがあるので、日本は、もうちょっと精神診断を子供のころから、義務付けしてできるようにして、早めに予防したり処置できるような体制ができるといいんですけどね。
幼少期の虐待や犯罪被害で妄想性パーソナリティー障害になる可能性あり
「妄想性パーソナリティー障害の一部のエビデンスから、小児期の虐待や犯罪被害とも関連性がある。」とMSDマニュアルに書かれていますので、幼少期に、暴言暴力の虐待を受けて育ったり、犯罪被害に遭っているとそのトラウマのせいでこうなってしまう可能性が高いといえます。また、幼児期に虐待を受けた毒親の子供もなる妄想性パーソナリティー障害可能性があるということです。
もし毒親が妄想性パーソナリティー障害だったら、子供が犯罪をして自分に害を与えようとしているとか、自分を利用するためにうそをついてだまそうとしているなどと子供を疑ったり、ちょっとした子供の態度で自分をバカにしたと思い込み勝手に傷ついて傷つけられたという理由で、虐待を行う可能性があるでしょう。
この障害だけが単独で出ることはまれだそうです。併存症として、統合失調型のような思考障害、社交不安症・恐怖症のような不安症、PTSD心的外傷後ストレス障害、アルコール使用障害、境界性パーソナリティー障害のような他の障害がよく見られるそうです。
診断詳細は、毒親を精神科に連れていくことは、不可能なので、自分目線で毒親を思い出して以下のチェックをしてみると、自分の毒親が、妄想性パーソナリティー障害の可能性があるかないか?が目安としてわかるかもしれません。自分にあてはまるか?やってもおもしろいですね。
妄想性パーソナリティ障害の診断を下すには,以下の4つ以上により示される,他者に対する持続的な不信および猜疑心が認められる必要がある。
●他者が自分を利用している,傷つけている,または裏切っているという根拠のない疑念
●友人および同僚の信頼性について根拠のない疑いにとらわれている
●情報が自分に不利に使われるのではないかと考え,他者に秘密を打ち明けたがらない
●悪意のない言葉または出来事に誹謗,敵意,または脅迫的意味が隠されていると誤解する
●侮辱,中傷,または軽蔑に対して恨みを抱く
●自分の性格または評判が非難されたと考えやすく,性急に怒りをもって反応したり,反撃したりする
●自分の配偶者またはパートナーが不貞を働いているという根拠のない疑念を繰り返し抱くまた,症状は成人期早期までに始まっている必要がある。
うちの毒父は、恨んだり、すぐ怒るけど、持続的な不信・猜疑心というのは、なさそうなので、妄想性パーソナリティー障害ではないというのがわかります。私自身もやってみましたが、人が裏切ろうが、信用できないとかあんまり興味ないしw言葉の意味はASDのようにそのまんま受け取るほうだし、恨んだり反撃する相手は、本当に人生に悪影響を及ぼすほどひどいことをした人だけと限られているのでこれはないですね。
毒親は、発達障害を持っている可能性が高いので一般の人と比較して考えてはいけない