毒親育ちは、何度も同じことを繰り返し考えて悩む反すうが辛い

毒親に育てられた人が、ズルズルいつまでたっても悩み続けて辛い泥沼にはまってしまう理由の一つに。反芻(反すう・はんすう)というものがあります。

 

気づけは、今起きたことかのように鮮明に考えている反すう

反すうとは、心理学的に、繰り返し何度も同じことを考え続けるという意味です。

人間は誰でも、もう過ぎてしまった過去のことを引っ張り出してあの時こうすればよかった、ああしたから失敗したんだ、あれは自分のせいだったと思ったり、未来に対して不安になることは、よくあります。

受験に失敗した、リストラにあった、付き合っている人から別れを告げられたなどの人生で大ショックを受けた場合は、何年か引きずるかもしれません。しかし、時が経てば、立ち直って新しい道を見つけることができます。一日くらいショックで食欲がなかったり、数日落ち込んでいたとしても、そんなに生活に支障が出ることはありません。

しかし、反すうの場合は、何十年も前のことでも今か昨日起きたかのように鮮明に思い出してイメージし、あのとき誰かにこうされたああされたとか考えてイラついたり、許せない!と怒り狂ったり、変えられない自分の欠点や人の欠点をいつまでも執念深く言っていたり、本当はこうではないか?ああではないか?と、ありもしない妄想を延々とするなどの状態を引きずります。起きてから寝るまで一日中、鮮明に今起きているかのように頭の中で思い浮かべて考え続けます。

反すうは、今実際にそうであるかのような感情を伴っているので、実際にそんなことは起きていなくても、起きたような心理状態になって生活や社会生活に支障が出てしまいます。毒親持ちの場合、「人生、気づいた時から今までそうでした」というように、何十年間という長期にわたって反すうを続けている人がたくさんいます。

毒親から離れても反すうの苦しみは続く

私も完全に克服するまで、幼稚園くらいの物心ついた時から悩みが完全になくなって、安心できるようなことは、一日もありませんでした。何かしらいつも悩んでいて、問題が解決したと思ったらまた次の問題が出てきての繰り返しでした。つねに何かにむかついているとか心配している状態が、何十年も続くって恐ろしいですね。毒親育ちの方は、毒親から離れたとしても、反すうが残ってしまうので、これが一番辛いのではないかと思います。

 

反すうは、イメージングと同じ効果がある

長期間にわたって、反すうで、さも今起きてるかのよう考えて怒ったり悲しんだりしていると、その感情が、イメージングと同じ効果を出してしまうことがあります。ありあり生き生きと感じながら想像することは、潜在意識へのスムーズな刻印となり、そのような現象を引き寄せます。反すうが辛くて、いつも同じようなことが起こる悪循環から抜け出せない場合は、反すうによって、イメージング効果を出してしまっているからです。

 

反すうは、止めるのではなく、納得のいく処理をすることが大切

いつまでたってもぐるぐると同じことを考えているのは、一見、悪いことのように見えます。しかし、反すうが起きてしまう理由は、その感情が過去に適切に処理されていなかったから起こるのです。処理されていなかったらまた、起きるのは当然です。

毒親に育てられた人は、幼少のころから、自分の感情を邪険にされてきたり、自分の意見も言わせてもらえなかったり、いろいろな感情が抑圧されまくって潜在意識にため込まれてきているので、爆発寸前の状態です。そんな状態ですから、放っておいたら勝手に出てきて繰り返し反すうしてしまうのは当たり前です。

まずやらなくてはならないのは、反すうを止めようとすることではなく、抑圧されて溜まった感情(幼少期に毒親に否定されたり封じ込められて表現できなかったりして、行き場のなかったかわいそうな感情たち)を一つ一つ丁寧に処理していくことからです。

 

抑圧された感情を表現して手放す方法

ノートを1冊用意してください。なかったら紙一枚でも大丈夫です。ノートのほうがなくならないし、見たい時に一度に見れるので便利です。パソコンのメモやドキュメントみたいなのでもOKですが、手書きのほうが、見えない気持ちを現実化、形にするというエネルギーが入るので、早く効果を出したい場合は、手書きをおすすめします。

まず、日付を書きます(日付を入れるとあとでどのくらいで変化が出てきたか?などわかるので楽しくできます)。そしたら、次に、

今の悩み、思っていること、自分の気持ち、言いたいこと、むかつくこと、悪口でも暴言もOK、ああすればよかったとか後悔や、不安、これからどうしたいなど何でもいいので、全部書き出しましょう。きれいに書こうとしなくて結構です。誤字脱字何でもアリ、ありのまま自由に、気軽に書き出してください、日記感覚でOKです。そのノートを自分が一番話せる相手で自分のことを一番わかってくれている人だと思う感じで、心の中にたまっていることを吐き出します。

それを毎日やっているうちに、だんだん自分の中で整理がついてきます。書くことがない日は、何もしなくて結構です。書きたい時にやる、それだけです。

後から見ると、過去に辛いと思っていたことが、今では、辛くなくなっていることに気づくでしょう。

書きたい時は、調子がいい時も書きましょう。こういうことをしなくても反すうに悩まされたりしなくなるまで、安定するまでは、続けることをおすすめします。続けることで、過去に急にガクンと落ちたときにどうしたらよくなってきたのか?がわかります。過去に自分が改善したように、また落ち込んだ時に同じことをすればいいわけです。

この方法は、反すうで頭の中で空想でやっているのと違って、紙という現実に、実際に下ろしていますので、その感情が自分の中から外に出たことになります。人と話したときに自分の感情表現をしたのと同じ状態になったいうことです。感情は、表現をするとそこで処理されますので、そのあとにズルズル引きずることはありません。抑圧されたものがたまりにたまりまくっていると、何回も同じようなことが出てきますが、出てくるたびに書けばそのうちに減っていくので大丈夫です。いつも、同じことを書いているときは、それがなにか解決の鍵を握っています。

人間は、何か感情が出てきたら、その都度表現していくというのが、正常な状態です。食べ物を食べたら、不要物の排泄が自然に行われて外に出て終わりというのと同じです。シャボン玉がストローから出て、飛んで壊れて消えた、というのと同じです。

普段から感情表現をして出て消えるというのが正常です。感情表現はため込むものではありません、外に出すものと考えましょう。今まで、それができていなかったから辛かったのです。毒親持ちの人の反すうは、感情表現の便秘みたいなものです。

 

ムカつく人がいて反すうしてしまうときは、どうしたらいいか?

ムカつく人がいてそのことを何回も考えて強烈にストレスを受けているとき、目の前にその相手がいるなら遠慮せずに思っていることを言いましょう。むかつく相手ですから、気を遣う必要ありません。むかつくと言うことは、何らかの害を受けていますので、やられっぱなしになる必要はありません。

目の前に相手がいない場合、その人に向かって言いたいことを全部書き出します

よくあるのが、「紙に言いたいことを書いて、それを本人に送ってはいけない」というものです。送ると相手が傷つくから、送らないで自分の中で吐き出すだけ、みたいなのをたまに見かけます。それで、気が済むならそれでもかまいません。しかし、書いた後でもまだむかついていたら、書き出しただけでは、解決していないということになってしまいます。

そんなときは、思い切って手紙やメールを送ってみましょう。あとからメールを送ったとしても、自分の感情表現をするタイミングが遅れただけで、本人に直接会って話しているのと同じコミュニケーションです。これをやると全身の悪霊が取り払われたかのように、スッキリ軽くなります。今までのむかつきをすべて浄化し、自分の前を覆っていた分厚い壁が壊れたように先が開けて、そういう嫌な奴が近寄ってこない、いいことしかやってこない人生に変わっていきます。

毒親に育てられた人は、長期にわたって、意地の悪いずるい奴にやられっぱが当たり前みたいな人生を送ってきていますので、人に気を遣って自分を犠牲にして損をしています。嫌な人にでも、言いたいことを面と向かって言う勇気をもって自信をつける経験をしていくこで、自分の感情表現も成長し、ストレスがない人生を歩むことができます。

 

反すうは、発達障害に強く見られる傾向です。発達障害の人は、脳が敏感HPS傾向もあり劣等感が高く、些細なことでも気になって、気づくと反すうしていることがよくあります。毒親と毒親の子供は、発達障害を持っている可能性があります。

 

毒親は発達障害を持っている可能性が高いので一般の人と比較して考えてはいけない

 

HPSに毒親持ちが多い

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