毒親は、発達障害に加え、精神障害を持っている可能性があります。
毒親について考えるときに、必ず考えたほうがいいことは、発達障害と精神障害です。毒親のことをただ、ひどい、最悪だ、むかつくなどと言っているだけでは、むかつきがどんどん増して自分だけが嫌な気分になるだけではなく、それが引き金となって可能性があることまでだめにしてしまいます。毒親によってつくられた、潜在意識の毒の型のパターンを壊し、毒親に台無しにされた人生を取り戻すには、毒親が毒親になってしまった背景にある真の理由を知り、自分に被害がこれ以上でないように自分の潜在意識を修復することが大切になってきます。
別記事に書いたように、毒親で、まず一番目に疑うべきは、生まれつきの特性である、発達障害です。
発達障害の次に疑うべきは、その他の精神障害です。
精神障害には、たくさんの種類があります。まず、はじめに、精神障害とはなにか?から見ていきましょう。
毒親が持っている可能性のある精神障害
精神障害(英語でmental disorder)とは、
wikiによると、
精神や行動における特定の症状を呈することによって、機能的な障害を伴っている状態である。
世界保健機関は、症状と苦痛とを組み合わせた機能不全とし、アメリカ精神医学会によれば著しい苦痛や社会的な機能の低下を伴っているものであり
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と書かれています。
「精神や行動における特定の症状、機能的な障害」というのは、精神や行動するにあたって、普通の人ができるのに、何かできないことや、難しいと思えるようなものがあるということです。
「症状と苦痛とを組み合わせた機能不全」というのは、機能不全な精神状態で、本人は、苦痛を伴っていることがわかります。
「著しい苦痛や社会的な機能の低下」というのも、辛い余りに社会的なことができなくなるような精神状態だと言うこともわかります。
毒親には、「それは親として、人間として、おかしいんじゃないの?」みたいな行動がたくさんあります。しかし、精神障害を持っていた場合、そのようなことが起きてしまってもおかしくないということがわかります。毒親本人には、苦痛があり、自分のことすらまともにできない状態なので、子供に対して毒親になってしまうのです。
発達障害と精神障害の違い
発達障害というのは、同じ障害ではありますが、精神障害と違い、治らないもの、もともと持っている生まれつきの特性です。特性を知って一生つきあっていくことになります。特性に合った分野で才能を活かせると、一般人にはできないような、偉大なことを成し遂げて、発明家や著名人、有名人になったりすることがあります。なので、障害と言うよりは、隠れた才能があるというほうが近いかもしれません。簡単に言うと、なにか一般的な人より不自由することがあったり人間関係やコミュニケーションで苦労しやすいけど特殊な才能があるよということです。
それに対し、精神障害は、精神の病気です。精神障害は、病気なので、ガンになったら治療が必要なのと同じように、病院での治療が必要になります。心の病で有名なうつ病をはじめ、統合失調症、双極性障害、気分障害、性機能障害、薬物依存症、アルコール依存症、ギャンブル依存症、物質関連障害、解離性障害、強迫性障害、睡眠障害、摂食障害、適応障害、パーソナリティ障害、パニック障害、不安障害、PTSD心的外傷後ストレス障害、認知症、適応障害などたくさんの種類があります。発達障害を持っていると、二次障害として精神障害も発症しやすくなります。
発達障害は、精神障害を併発しやすいので、両方が混ざっていることがよくあります。例えば、発達障害のASDとADHDを持っている人が、精神障害の自己愛性パーソナリティ障害、パニック障害と強迫性障害、うつ病というように、いくつも重いなっている場合があるのです。このように複数混ざっている場合、一部だけが薄っすら顔を出していたり、出ていない症状があったり、人によって強く前面に出ている特徴が異なります。
ほとんどの毒親の場合、精神科で診断はしていないでしょう。ですから精神障害は、発覚されていませんので、実は、発達障害であったり、発達障害からくる二次障害を持っている可能性はおおいにありえると思います。特に昭和のインターネットもないような時代では、発達障害という言葉は、全くと言っていいほど知れ渡っていませんでした。毒親は、長年にわたり、発達障害を放置していたために、社会で上手くやっていけないのは当たり前、そんな中でストレスがたまりにたまりまくって別の精神障害になっている可能性が非常に高いということが考えられます。
毒親で一番可能性のある精神的障害は、パーソナリティー障害
毒親は、精神障害の一つである、パーソナリティー障害を持っている可能性があります。
パーソナリティー障害とは、性格にしては、柔軟性と融通性がなく、仕事や人間関係にまで障害が出て、その人がいる集団の社会的な機能までなくなってしまうというものです。度が過ぎていて、周りの人まで病んでしまい、その人がいる場所の社会的な生活が不可能になってしまうようものもあります。それこそが、毒親家庭の実態です。なので私は、発達障害、パーソナリティー障害をはじめとした精神障害が、毒親に強い結びつきがあるのではないかと思っています。
ただの「嫌な奴」「気難しい」とか「●●さんって性格悪いよね~」という領域を超えているものです。誰もが対処にお手上げでノイローゼになりそうなくらい厄介な症状もあります。近寄ったら危ない、ヤバイ人と思われてしまいます。そのふるまいは、本人は、わざとやりたくてやっているわけではありません。それらは、病気であり、本人自身もどうしようもない症状で苦しんでいます。だから障害というくくりに入ります。パーソナリティー障害は、本人と周囲にまで苦痛を与えてしまうために治療が必要になります。それが、性格との大きな違いとなります。
実際にいくつかのパーソナリティー障害で毒親特有のネグレクトや虐待が出ることが、確認されていますので、毒親がパーソナリティー障害を持っている可能性は高いといえます。
パーソナリティー障害の遺伝率は、50%。これも遺伝率高いですね。
パーソナリティー障害とその他の精神障害の違い
うつ病などの一般的な精神障害は、自分の思考や感情に不快感があることが苦痛になるそうですが、パーソナリティー障害は、社会的に問題が出る行動の結果として生じる苦痛だそうです。人からしたら不快な態度や問題のある行動は、自分でそれが正しい、当たり前のようにやってしまうということですね。そうなっている間は自分では、気づかないのでしょう。やってしまったあとに苦痛がくるので、薬物中毒に似ている感じがします。パーソナリティー障害を持つ本人に関わる環境の中にいる人と本人が、実際に起きている問題解決に取り組まないと、本人も気づかない可能性があるのではないかと思います。これも、毒親で起こり得る問題です。
パーソナリティー障害の種類
パーソナリティー障害は、3つの分類に分かれていて、全部で10個もあるそうです。
A群 奇妙で風変わりなのが特徴。
●妄想性 不信および猜疑心
●シゾイド 他者に対する無関心
●統合失調型 風変わりな思考および行動
B群 演技的・感情的・移りげな様子が特徴。
●反社会性 社会的無責任,他者の軽視,欺瞞,自分の利益を得るための他者の操作
●境界性 孤独に対する耐性の低さおよび感情の調節不全
●演技性 人の注意を惹きたい欲求
●自己愛性 基礎にある脆弱な自尊心および明白な誇大性の調節不全
C群 不安や恐れを抱いているのが特徴。
●回避性 拒絶に敏感なことによる対人接触の回避
●依存性 服従および世話をしてもらう必要性
●強迫性 完全主義,柔軟性のなさ,頑固さ
引用 MSDマニュアル